彼女と彼女の母の電話
- 2020.09.16
- 交際期間の中で

2015年12月某日東京
年末が近づいてきたある日の休日。彼女は年末年始はいつも中国に帰省する。去年八谷さんとけんかしていた(けんかの詳細はこちら)のを思い出す。彼女にとっては一年で一回だけしか返らないので帰国前は念入りに準備をする。
その一つに中国の家族へのお土産選びがある。彼女が家族に必要なものは何かを聞くために電話をしたのだが、その時の彼女と彼女の母の雰囲気がとても印象に残った。
中国ではLINEではなくWeChatというコミュニケーションツールが一般で、そのテレビ電話で会話しているのを横で盗み見していたのだが、もちろん初めて見る彼女の母の顔についてはとても印象に残っているし、軽く紹介されて挨拶もされたのでよく覚えているのだが、それよりも印象に残っているのは彼女と彼女の母の口調だ。
中国人の会話はよく声が大きくて喧嘩しているようだと言うのをよく耳にし、確かに仕事場での中国の人たちの会話はそんな印象を受けていたのだが、ここに方言と親しい間柄の二つをプラスすると、とにかく早口、そして感情豊かになり演劇のビデオを1.5倍速で見ているような感じだ。
会話の内容は全く理解できないのだが、「なんか怒っているな。」「冗談をいってるな。」というのが何となくわかる。いつかはこの会話に交じってみたいなと思いつつ、二人の会話に耳を傾けた。
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